桶川名物べに花まんじゅう どう継続
株式会社べにっこ代表 永井照子さん
20年程前、べに花ふるさと館のオープンに合わせて桶川名物をつくろうという話になりました。
桶川は昔からべに花の生産地で、小麦の集産地でもありました。7月1日には「初山」という行事があり、五穀豊穣を願い、新しい小麦でお饅頭をつくる風習があります。そこからヒントを得て、べに花まんじゅうをつくりはじめました。
最初は25人でスタート。全員が商工会の会員で、商工会女性部で製造していましたが、現在は「株式会社べにっこ」として製造を続けています。ふだんは100個くらい、イベントのときは1300個くらいはつくります。
今は10人ほどになりましたが、ここに来てみんなとしゃべっていると、足の痛いのも、頭の痛いのもみんな治ってしまうって感じで、皆さん、ここに来るのが楽しみなんです。
高齢化もあり、事業をどう継続していくのかが課題です。どういう方向に向けていけたらいいか、お知恵を拝借できれば。
不登校問題解決に寄与する釣り
マルキユー株式会社社長 岡田信義さん
釣りは、心身の健康を促進し、特に不登校の問題解決に寄与する魅力的な活動です。
自然の中で行う釣りはストレスを軽減し、リフレッシュする効果があります。また、家族や友人とのコミュニケーションを深め、社会的なつながりを強化します。
中でも、釣りを通じた成功体験は、自己肯定感を高めるのに非常に重要です。特に不登校やひきこもりに悩む子どもたちにとって、釣りは自然回帰の場を提供し、社会復帰への第一歩となる可能性があります。
釣りを趣味にすることで、外での活動が増え、自然体験が自己成長や道徳観の向上につながるため、心の健康を保つ上でも大いに役立ちます。実際に、釣りを通じて不登校を予防し、ひきこもりの減少を目指す取り組みが進められています。
自然との関わりを深めることで、より充実した生活を実現し、心豊かな時を楽しむことができるのです。
子どもたちの豊かな成長のために釣りを生かし、市民の釣りをする権利を守ろうとアピールさせていただけたらと思います。
トマトでまちおこしのドラマが
北本加藤トマト園代表 加藤浩さん
私の家は古くから続く専業農家で、昭和30年代終わり頃にビニールハウスによるトマト栽培を始めました。トマトを栽培してかれこれ60年ほどになり、私自身もトマト作りを30年やっています
しかしながらそれ以上に長いのが北本市でのトマト栽培の歴史です。大正14年に始まった北本市でのトマト栽培ですが、数えると来年には100年を迎えます。これは日本国内で栽培された最初ではないかと言われています。
そんな歴史ある北本市のトマトを、まちおこしのきっかけにしてさまざまな物が生まれました。トマト大福やトマト揚げ餃子、北本トマトの愛されるキャラクターのとまちゃんなど。そして今や北本市を代表するグルメとなった北本トマトカレーも誕生しました。
サミットでは、北本トマトの歴史と北本トマトカレーの誕生に関わったお話をしたいと思います。
自然と共に生きるまちづくりを
子どもたちの未来を考える会いろどりの輪共同代表 横山法子さん
私はもともと福島県の南相馬市出身です。2011年の東日本大震災で被災し、その後、都内から埼玉へと移り住みました。
あの震災で、まちが津波で流されたり、原発事故で人が住めなくなるという光景を目の当たりにしたことで、人間が何十年、何百年と膨大なコスト・時間をかけて、自分たちの快適さや便利さのためにまちをつくっても「自然の圧倒的な力」には到底かなわないということ・地球上にいる多様な生物の中で、人間の利益だけを優先しすぎた結果の代償はあまりにも大きいということを学びました。
だからこそ、今あるもの(そのまちの良さや特性)に目を向け、自然と共に生きるまちづくりを大人の責任として行動し、子どもたちにつないでいきたいです。
一歩踏み出す背中をそっと押す
ワーカーズコープくじら雲所長 鹿谷英治さん
北本市の小学校で長く教員を務め、最後は特別支援学級を担当、この子らの将来に何か携わることができればという思いで退職。ワーカーズコープに入り、18年、石戸5丁目に「くじら雲」(生活介護・就労継続支援B型)を開設する。
いつまでも住み慣れた地域で生き、安心した居場所になり、自分の特性を生かした仕事ができ、どんどん外に出て、地域の人たちと一緒に仕事をする。地域の人たちと交流を深めることで、より理解を深めていく。そんな運営を大事にしている。内職でできた製品が出回り、お店の売り子として地域の賑わいをつくり出す。「そのことであなたは社会とつながっていますよ。自信を持ってください」。
前屈みだった人が、背筋が伸び、前を向き、一歩を踏み出す。私たちはその背中をそっと押す。応援できることに喜びを感じて。そんな日々の実践をお話しします。